2016.9.19

DESIGNEAST07に急遽呼ばれて歌を歌ってきました。
今回は「流し」をしてくださいとのオファーで、人生初の「流し」を経験しました。
これまでカバーアルバムを作ったりカバーだけでライブをしたりと、色んな曲をレパートリーに加えながらやってきましたがその中から約80曲をリストアップして臨みました。
最初に何箇所かでリクエストを募って歌を歌いながら感じたことはどうしても聴く側と演る側にわかれてしまい「ライブ」をしている雰囲気になっていまうことでした。
演者を囲むように立って聴く側がいる場。
「ライブ」と「流し」では趣旨が全く違うので、これはちょっとやり方を考えなければということで、お客さんのテーブルに入ってなんなら隣に座って歌ってしまうくらいの距離の詰め方で行こうとやり方を変えました。

ご飯を食べていたり、友達同士で喋っているテーブルに入っていってリクエストを聞いて歌う。リストに80曲くらいあったらだいたいどれかは選んでもらえた。
今回の「流し」の企画をされた岸野雄一さんがトークの時間にお話しされていたけれど、人間はストレスがあって(乗り越えることで)人生を豊かにすることができる、といったことを仰っていて、まさに「流し」がやってくる場所に生まれるストレスをどう操るかが肝であるなと実感しました。

もっと聴きたいと思って「流し」を引き止めることにも、もう聴きたくないと思って演奏を断ることも、どちらもお客にはストレスがかかる。実際の気持ちが見えにくい分、こちらもそれなりに気を遣う(ストレスを感じている)。
同じく「流し」で出演されていた北村早樹子さんはキーボードと歌。さすがに移動が不可能だったのでキーボードは置いたまま一緒に移動して何曲か歌いました。楽しかったです。ありがとうございました。

最後は結局マイクを立ててライブっぽくなったのですが、逆にそれがリクエストをお客さんがしやすい雰囲気に繋がったようで、ある意味一番「流し」っぽいムードだったような気がします。

この日歌った曲は、
「東京(People in the box)」
「蘇州夜曲(李香蘭)」
「青すぎる空(eastern youth)」
「カブトムシ(aiko)」
「真夏の果実(サザンオールスターズ)」
「らいおんハート(SMAP)」
「竹田の子守唄(赤い鳥)」
「夜鷹の星(石橋英子)」
「アンパンマンのマーチ」
「にんげんっていいな」
「君が愛を語れ(ASKA)」
「君の街まで(ASIAN KUNG-FU GENERATION)」
「ダンスホール(尾崎豊)」
「くせのうた(星野源)」
「SAY YES(チャゲ&飛鳥)」
「トレイントレイン(ブルーハーツ)」
「やさしさに包まれたなら(荒井由美)」
「糸(中島みゆき)」
「WHAT’S GOING ON(Marvin Gaye)」

個人的には「らいおんハート」がやってみて面白かったです。
サビの歌い回しが難しい曲でした。「流し」をやるにあたって、色々とネットで検索をしてみたのですが、「流し」という職業は呑んでいるお客さんが騒がしく、そこでずっと大きな声で歌い続けないといけないハードな職業、とありました。今回、近いことをやらせていただいて確かに、声の大きいもん勝ちだなと思いました。
森林食堂さんのカレーも美味しかったです。ごちそうさまでした。